【発注】Lyman 30cal 200gr #311299

グリーンヒルの式からそんなこんなでもっと重い弾がよさそうってことが分かったわけですが,具体的にはどのくらいにしましょうか. .308 cal. の twist 1:10" の場合に最適な弾頭長は 1.42" でした.手持ちの弾頭で一番これに近かったのが Barnes TTSX 180gr でしたが,これは銅弾です.
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銅の比重が 8.82 なのに対し,鉛のそれは 11.43.よって単純計算でこの長さを達成するのに必要な鉛弾頭の重さはなんと 233gr に達します. Lyman のモールドの 30 口径で最大は 210gr,次いで 200gr です.Sinclair では 210gr の在庫がないので,とりあえず 200gr を発注することにしました.
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Bullet # : 311299 (Gas Check)
他にちょっと気になっているのがこちら.
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Lee DC TL309-230-5R
230gr と重くて,特に subsonic に良さそうなのですが,ちょっと引っかかるのが tumble lube なんですよね.あとわずかにボートテールっぽく絞れていて gas check がつかないので,圧力が上げられそうにないこと.それと Sinclair で扱ってないので,今回はパスしました.ちなみに RCBS ではこれより重いのはなく,SAECO (redding) も同様です.いつかマニアックなモールドとか特注しちゃうようになると末期ですね.あ,それより NC で自分で作るようになるかも.え?それはとっくに川渡ってるって?笑
posted by ともぞう at 23:59Comment(0)

【勝手にFAQ】リロード用の鋳造サボット弾

今回の検索キーワードはこちら.
サボット+弾頭+リロード+鋳型
最近スラグ鋳造はやってないのですが,設備だけはあるので一応紹介します. スラグ弾頭の鋳型は手に入りやすいところでは Lyman と Lee が出しています.まず話を 12GA に絞って Lyman のを見ますと,こんな感じのスラグモールドがあります.
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475gr, #2654012
バレルにライフリングは要りません.いわゆる普通のスラグ(Foster 型といいます.ただしライフル(浅い溝)はこのモールドには付いていません.)ですね.普通はロールクリンプします.ワッズは白(WAA12)のペタルを切ったものを通常使います. あとはサボットスラッグ(sabot slug)です.
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525gr, #2654112
これは確か普通の赤ワッズ(WAA12R)でスタークリンプします. モールドの外観はこんな感じ.
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これはサボット用のですね.ホローベースなので,そのへこみ部分のキーがついています.Lyman はハンドルが別売りなので, double cavity handles (# 2735793)を別途用意する必要があります.モールドは一個用ですが,ハンドルは二個用を使うわけです.(実際はあとは4個用があるが,ピストル用)
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次に Lee です.
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こちらはぱっと見 Lyman のフォスタースラグに似ていますが,ホローベースの真ん中に仕切り(サポートリブ)がついていて変形しにくいようになっています.ドライブキースラグ(drive key slug)と呼んでいます. Lee のこのモールドは 1oz と 7/8oz の二種類が用意されています.それぞれ grain にすると 438gr と 383gr です.これも普通のワッズ(WAA12Rとか)を使うようです.「ようです」ってのは,このモールドを私は持ってなくて,使ったこともないからですね.ワッズにセットした状態でハーフライフル銃から発射すると,回転が掛かって命中精度が上がるって寸法らしいです, Lee の利点はハンドルがついていることです.Lyman とかだとハンドルだけで何十ドルかしますが,その金額で Lee だとモールドもハンドルも買えてしまうのです.対して Lee の欠点は何かというと,モールドがアルミで出来ていることです.耐久性はやはり鉄に劣ります.もちろんアルミにも利点はあって,軽いので,長時間の作業には楽かも知れませんし,あとはなにより錆びないことではないでしょうか.モールドは使用前に脱脂しますが,鉄のモールドはそのまま置いておくと錆びてしまいます.アルミの場合はなにもしなくて良いので楽なんですね. ずぼらな私だったら絶対 Lee のアルミの方がいいはずなのですが,なぜか持ってるのは Lyman だけ.理由は忘れました.売り切れだったかなぁ.
posted by ともぞう at 18:57Comment(0)

ガスチェック用銅板

近所に伸銅屋さんがあるのですが,小売りしていることが分かったので行ってみました.行きつけの DIY ショップには 0.3mm より厚いものしかなく,その打ち抜きが大変だったものですから,薄いのを探していたところが,このお店には 0.2mm 厚がありましたので,それを試してみました.
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打ち抜きは従来より簡単になり,成形もダイに張り付くことなくうまくいきました.成形後を見るとさすがに市販品のようなきれいな断面ではありませんが,サイジングするのであまり問題ないかと思います. またこのお店の銅板も安くて,1個50銭相当で出来ました.空き缶ほどは安くありませんが,銅製としては満足できる価格だと思います.アメリカの市販品でも4円くらいにはなりますので.打ち抜き時に,その切断面の縁が若干凹んでそこを回避しているため,ぎりぎりまで抜くことが出来ないのが残念ですが,ダイの精度的にはこのくらいなのかなと思います.
posted by ともぞう at 18:18Comment(0)

スラグ作らなきゃ

ライフルがあればいいやと,全然ご無沙汰なスラグですが,猟関係で誘われた射撃会に急遽でることになりまして,スラグ弾が必要になりました. モールドは Lyman の foster slug 475gr と sabot slug 525gr を持っているのですが,実はハーフライフル銃を持ってないので,今回は foster slug を使うつもりです.
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ただ私の持っている本は古いようで自分のメインの散弾用火薬である Longshot が載っていません.とりあえず他に見かけたレシピだと
SR4756 40.0gr Win 209 WAA12 with petals removed roll crimp 1550fps
ってのがありました.うーん,この火薬はもうディスコンですよね.流通在庫があればいいのですが,それも今更なので Longshot でのデータを見つけなければなりません.
posted by ともぞう at 07:15Comment(0)

モールドを買い足す

前に書いたように ogive が短い方が良く当たるようなのですが,手持ちのモールドは 170 gr という割と重い弾頭のため,ペシペシ撃ちには向きません.だからといってワッドカッターにいくのもなんだなぁとか思いつつ,軽い弾頭を探してみました. で,とりあえずこれを使ってみることに.
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RCBS 82009 です.Semi-point の 115 gr です.170 gr に比べて単純計算で 32% 減ですから,それだけ多く作れるわけです.ただ同じ弾速を出すのに必要な薬量が増える傾向にあるので,同時に burn rate の速い火薬でのレシピも考えなければならないかも知れませんね.
posted by ともぞう at 07:15Comment(0)

パワープレイ鋳造

30 cal. の弾頭の在庫がさみしくなったので鋳造することにしました.うちにある 30 cal. のモールドは現在のところ以下の二種のみです.一つは Lyman 311291
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ラウンドノーズの 170 gr. で割と昔からあるファンの多いタイプです.もう一つは RCBS 82022
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Spitzer Point のちょっと見た目がかっちょいい(筆者の個人的感想です) 130 gr です. 見た感じでは後者の方が当たりそうだと思っていましたが,グルーピングは前者の方が全然良かったです.書物を調べてみると,鋳造弾頭の場合は ogive の短いものの方が当たりやすいとのこと.多分そのほうがドライブバンドの当たりが大きく,安定した回転が望めるのではないかと思います.減装弾で低速飛行させているので,その傾向が強く出るのでしょう. というわけで,まだ後者を使いこなすまでに至ってないので,それまでは前者を主軸に据えていこうと思っています.なので,こちらを製造.
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ざっと二百個くらい鋳造してみましたが,作業に集中してなかったからか,1割程度の不良品が出ました.でも鋳造のいいところは失敗してもまた溶かせば良いのです.というわけで,いつまでたっても上達しないのですね.笑
posted by ともぞう at 07:00Comment(0)

銅板を焼き鈍し(擬し)てみる

ガスチェックを作るときに,最初円板を切り出すのですが,これが結構硬いのです.で,銅において応力解消の為ですが焼き鈍しが 200 ℃,1時間くらいで行えると言うことなので,もしかしたら少しくらいは変わるかも?と思ってやってみました.230℃に設定した例の改造オーブントースターで加熱すること1時間.
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上が加熱していないもの,下が加熱後水冷したものです.実際にこれを打ち抜いてみたところ....
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正直なところ全く違いが分かりませんでした. 本当の焼き鈍しは400℃くらいでやるみたいです.瞬間的でいいなら出来そうですが,1時間くらいその温度を持続させるみたいで,それだとうちではできないな~.もうちょっと薄い銅板を試してみようと思います.
posted by ともぞう at 19:15Comment(0)

鋳造弾頭のサイザーについて

鋳造弾頭は若干大きめに出来るということは以前触れたと思います.合金の組成や鋳造温度によって収縮度は異なるため,これを所定の大きさに揃えることが必要になります.これがサイザーで,ライフルに使う鋳造弾には必須の作業なわけです. 私はこれに Lyman 4500 lube sizer を使っています.
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他には RCBS も lube-a-matic 2 というモデルを出しています.
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伝統ある SAECO からももちろん出ています. Lubri-Sizer です.
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これらはいずれもサイジングだけでなく,ルーブの圧入,ガスチェックの装着が行えます.また口径によって個別にサイジングダイと,弾頭形状によってトップパンチが別途必要です.RCBS と Lyman のサイジングダイとトップパンチは共に互換性がありますが,SAECO は形状が違います.サイザー本体の値段は SAECO が少し高め,RCBS は少し安めという感じです.ダイは SAECO が一番高い($41位)で,RCBSや Lyman は安め($27位)でしょうか. それほどたくさんダイは買わないと思うので,高級志向(といっても本体価格は RCBS/Lyman が $170位で,SAECO が $200くらいの違いしかないけど)で SAECO にしようかとも思ったのですが,ハンドルが横方向なので,うちのベンチだと狭いかなと思い諦めました. ちなみにサイジングだけなら Lee が一番安いです.こんな感じの製品です.
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ダイだけですね.これはリローディングプレスに付けて使うので,別途プレスが要らないという特徴があります.ガスチェックも付けられます.しかしルーブの圧入は出来ません.なので,リキッドアロックスという液状のルーブがついています.カップに弾頭を入れて,リキッドルーブを振りかけてカラカラするって寸法です.これをタンブルルーブと言います.あるいはパンルーブといって,トレーに弾頭を並べ,溶かしたルーブを流し込む方法を使います.タンブルルーブかパンルーブかは任意に選ぶのではなく,使ったモールドで決めます.ルーブグルーブ(溝)が大きくて数が少ないものはパンルーブ,溝が浅くてたくさんある(マイクロバンドといいます)のはタンブルルーブです.文章だと分かりにくいかも知れないので,図を持ってきますと...
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これがマイクロバンドになっている,タンブルルーブ用の弾頭です.で,下が普通のルーブ(圧入するかパンルーブする)用です.
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作業自体は Lyman/RCBS/SAECO あたりのルーブサイザーを使った方が楽ですが,自家鋳造を経済性のためにやると考えるなら, Lee のサイジングダイを買うという選択がいいかも知れません.ただしライフル弾のモールドの多くはマイクロバンドではない,普通のタイプなのでパンルーブすることになります.湯煎とかしますので,それなりには手間が掛かります.それが楽しいという人も多いでしょうけどね.笑
posted by ともぞう at 11:30Comment(0)

鋳造弾頭の時効硬化について考える

大昔の論文を見ていたら鉛合金の時効硬化に関する記述がありました.もちろん鋳造弾頭に関する研究結果ではないのですが,物性としては参考になりますので書いてみたいと思います. と,その前に時効硬化について説明しておかないといけませんね.合金を焼き入れしてから,ある温度にある時間置いておくと硬くなる現象です.どんな合金でも,どんな温度でも起きるわけではありませんが,有る条件が揃うと起きる現象です. 鉛合金の場合,アンチモンが含まれていると時効硬化が起きることが知られています.例えば1%含まれている場合,時効硬化が起きていないときのビッカース硬度は 6 程度(BHNも大体同じ値)ですが,これを 200℃ や 250℃ で 1 時間焼き入れした場合,時効硬化がおきます.具体的には 2000 時間すると 9 程度まで上がるという結果が読んだ論文には出ていました.ただし焼き入れ温度が 150℃ の場合は最初わずかに硬化するものの,1500 時間も経つと元に戻ってしまうようです. 実はヒ素を 30 ppm 付加すると,250 ℃ 焼き入れでビッカース硬度が 18 まで上がるというデータもありましたが,私たち自家鋳造家には危険で扱えない物質ですのでおいておきます.(カーバッテリーの鉛合金電極に含まれているのは,このような研究が元になっているようです) というわけで,鋳造弾頭は250℃で焼き入れをして3ヶ月くらい寝かせておくと,BHNが上がる可能性があるということが分かったので,是非実験してみようと思います.
posted by ともぞう at 07:31Comment(0)

動画版:ガスチェックを作る

Patmarlins の gas check forming die を使用してガスチェックを作っている様子の動画を作成しました.ご参考になれば幸いです.この上でみると右が切れちゃうかも知れないので youtube で見るといいかも知れません.一応 HD でアップロードしています.あと,字幕で説明を入れていますので,オンにしてご覧ください.
posted by ともぞう at 22:22Comment(0)

カーバッテリー ダメ。ゼッタイ。

自家鋳造していると,原料となる鉛合金を如何にして安価に入手するかということに興味が出てきます.使わなくなったカーバッテリーがいくつかあれば,分解してこの電極を使えないだろうかなんて考えなくもありません. しかしこれは致死性の問題を引き起こすとのことで,絶対にやってはいけません.なぜかというと,まず近年使われているメンテナンスフリーバッテリーは,鉛にカルシウムを付加した合金が使われています.また格子状電極の機械的強度を上げるために,アンチモンとヒ素も含んでいます.融解時に水素がこれらと接触,化合するとスチビン,アルシンを発生しますが,これらの毒性は極めて高く,死に至らなくても肺がんなどのリスクを大変高めます. まれにバッテリーから鉛を取り出して使っている人がいるらしいですが,このようなことを考えると,カーバッテリを再資源化するのは対応する設備を持った専門業者でない限りは手を出すべきでないことが分かります.
posted by ともぞう at 07:00Comment(0)

ガスチェックにコストをかけない方法

手持ちのアルミ板や銅板がなくなったら買わないといけません.そうなると一個1円くらいかかってしまう可能性があります.そこでアルミ缶を切り開いて作ればタダだということで挑戦してみました. まずアルミ缶を切り開き,カッターで 11mm 幅のストリップを作りました.
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最初はこれを二枚重ねでパンチしてみました.
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しかし結構かたくて,他のアルミ板と同じくらいの力が必要なので,結局は一枚ずつやることにしました.これによりガスチェック1個につき2回パンチしなければなりませんが,その代わり力は要りません. こんな感じに円板を作ります.
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二枚重ねでプレスしたら,ちゃんと出来ましたよ.
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左が空き缶2枚重ねのガスチェックで,右が 0.4mm 厚のアルミ板から作ったものです.遜色ないですよね. 厚みはというと,空き缶自体は 0.007" でした.これを二枚重ねでプレスして端部を測ると 0.018" でした.通常タイプ(0.4mmアルミ板使用)とほとんど同じでした.というわけで今度試射してみまして,また報告します. これでうまくいくとガスチェックのコストが劇的に下がりますね.もちろんそのためにビールやらなんやらを飲んだりしなければですが.笑
#追記# Pat さんから,アルミ缶2枚重ね作戦はお勧めしないとのコメントをいただきました.撃ったら剥がれるだろうということです.個人的にはこの点には疑問がありますが,撃った弾頭を回収しない限り確認できませんので,単純にグルーピングからしか私は判断する術がありません.いずれにしても試して,またレポートします.(劣化したら剥がれた可能性がある,ということになりますので)
posted by ともぞう at 21:50Comment(0)

ガスチェックが斜めになってしまうときの対処

普通はルーブサイザーで一工程で終わるガスチェックの装着ですが,たまに斜めになることがあります.見にくいかも知れませんが,これ斜めになってます.
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こんな場合はルーブサイザーに付属のチェックシータ―を使います.これを下のネジにかぶせます.
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これは一種のリストリクターで,ダイのピストンを下げないように固定する働きがあり,これによりガスチェックがまっすぐはまるという仕掛け.斜めになった弾を置きまして...
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ぐいっとやります.
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ダイの中までは下がっていきませんね.はい,出来ました.
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斜めについてしまったものでも,このようにすることで修正が可能です(変に噛んでしまうと修正出来ませんが). 結局ダイの中まで下がってしまうと,圧入されたルーブがピストンとガスチェックの間に入ってしまい,圧力が均一に掛からないために斜めになるということなのですね.なので,ピストンを下げないようにすることで,ガスチェック装着だけを行うわけです. ということは,これを使うとガスチェックはちゃんと付きますが,サイザーとルーブの作業はそのあとやらないといけません.二度手間になるのが欠点です.が,きれいに付く方が大事ですから,斜めになってしまうケースが多ければ,最初から作業を分けて(ガスチェックしてから,ルーブ&サイジング)おくほうが結局は仕上がりが良くなります.
【追記】動画を作りました.
posted by ともぞう at 00:40Comment(0)

ライフル鋳造弾頭の仕上げ

仕上げというのは簡単に言うとルーブサイザーにかける,ということです.これはどういうことかと言いますと三つの工程が含まれています. まずはサイジング.鋳型で鋳造した弾頭は普通は直径が規定より少し大きめになっています.これをサイザーにかけて決まった大きさにするのです.なぜかというと鋳型から出した状態のままでぴったりのサイズにするのは難しいのですね.それは合金の成分などによっても収縮率が違うからです.そこで多少大きめにしてサイズを後で合わせるほうが合理的なのです.この大きくなっている箇所は側面のドライビングバンドと呼ばれる出っ張った部分です.溝があるのでそこに余った部分の金属が入っていきます.このようにサイジングは鋳造弾頭には必須の工程です.ただしスラグの場合はここまで厳密ではないですし,ハーフライフルの場合でもサボットといって噛むのはプラスチック部品で,弾頭本体ではありません.よってサイザーは使わない(というか,ない)と思います. あとは名前のとおり,ルーブをドライビングバンドの隣にある溝(lube groove)に圧入する働きがあります.このルーブによって弾頭の柔らかい鉛合金がライフリングに張り付くのを軽減します. 最後の一つはガスチェックを取り付けることです.ガスチェックは熱によって弾頭底部が損傷を受けるのを防ぐ働きがあるとも聞きますが,実際の主たる目的は弾頭の側面からの燃焼ガスのリークを防ぐ,シールの働きだそうです.名前からすれば納得できる話ですが.いずれにしてもガスチェックがないと,高圧に耐えられないため,弾速をピストル以上に出すのが普通なライフルでは必須といっていいようです. では早速作業に移りましょう.ルーブサイザーはこちらの Lyman 4500 を使用します.
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下の部分に黄色っぽいルーブが少し見えていますね.ここにサイジングダイをセットします.
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今回は .309 を使います.サイズの選び方は後ほど別記事で説明しますね.はい,セット.
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実際は落とし込んだだけではダメで,ロックナットで固定します.
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付属の専用レンチです.ぐいぐいっと,きっちり締めます.
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はい,完了.
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あと取り付けるのはトップパンチです.
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これは弾頭の先端の形状で決まりますので,モールドを買うときに対応するトップパンチを一緒に買っておく必要があります.ちなみにこんな形状であればメーカーによらず共通に使えるのではないかと思います.少なくとも RCBS と Lyman は一緒です.ちなみにこの弾頭は RCBS の 130gr. Spitzer で,左が対応するトップパンチ(RCBS製)です.
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トップパンチを上のラムに付けます.
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イモネジ式です.
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はい,取り付け完了.
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ではこれから作業してみましょう.
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まず,ここにガスチェックをおきます.
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その上に弾頭を置き,トップパンチを下げてあわせます.
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で,うりゃっとハンドルをさげて ogive が少しみえるくらいまで押し込みます.
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ここであまり下げると ogive までルーブまみれになるので注意です.なおこの深さの調整は下のネジで行うことが出来ます.下げたままルーブに圧力を掛けます.それには上のラチェットを回します.
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カリカリっと
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圧力を掛ける場合は CCW(反時計回り)に回します.感覚的には逆かも知れませんが,その向きです. 回す回数ですが,これは体感するしかありません.最初はダイまでルーブが回っていないので,ガンガン回して固くなって動かしにくくなるまで回せばよいのですが,一度ルーブが回りきった後は,少し回せばOK.それも何発かに一回でも大丈夫です.ハンドルを上げますと...
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出来上がり.このときルーブが溝に回りきってなかったらもう一度ハンドルを下げて,ラチェットを回して加圧して様子を見ます. 処理するとこんな感じになります.
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ピントが甘いので分かりにくいかも知れませんが,上の未処理のモノに比べて,下の方はトライビングバンドが光ってサイジングされていることが分かりますし,またその間に黄色っぽいルーブが入り込んでいるのが見えると思います.また底部にはガスチェックがついています.アルミなので同じ銀色で分かりにくいですが,太さがドライビングバンドと同じになっている(未処理のモノは細い)のが分かりますね. ちなみに別の弾頭ですが,銅のガスチェックだとこんな感じです.
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赤い方がきれいですね.でもアルミの方が安いのでついつい.... 次はガスチェックがうまくはまらないときの対処方法を示します.
posted by ともぞう at 00:30Comment(0)

【ガスチェックを作る】 (3) 成形する

円板を切り出したら,今度はお皿状に成形します.まずラムを上げます.
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そして上側のネジを締めます.これはそこそこ強めに締め込む必要があります.
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そのあとラム側のネジを緩めます.
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するとシャフトは上のダイに接続された状態になります. 写真を撮るのを忘れましたが,ラムの所に付属のL字キーを長い方を下にして差し込んでおきます.これにより成形されたガスチェックが上がってくるので手に取りやすくなります まずは円板を下のダイの中央部に落とし込みます.
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こんな感じですね.
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見えにくいかな.ちょっと上から見るとこんな感じ.
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そうしたらラムを上げてガチャンと成形します.
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何かが悪いと上の雄型のほうに張り付いてしまいます.
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うちの場合は 0.4mm のアルミ板ではくっつきました.が,銅板では大丈夫でした.なので,銅板でやってみます.
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あれ,少し斜めですね.
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ちょっとつんつんして真ん中にします.
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で,ガチャンと.はい,できました.
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Lキーを入れてあるので,ここまで浮いてきますが,これを差し込んでいないと最初に円板をセットした場所にはまったままになってしまうので取り出せなくなってしまいます. というわけで,こんな感じにガスチェックが完成しました.
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ちなみに残ったストリップは燃えないゴミにするしかないかな.量があれば引き取ってもらえると思うのですけどね.
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posted by ともぞう at 00:10Comment(0)

【ガスチェックを作る】 (2) 切り出す

(1)でダイの取り付けは終わりました.
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この状態はシャフトが上に付いてますので,ラムを上げて,ラム側のダイのネジを締め込みます.
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ぐいぐいっと...といってもこっちはそんなに強く締めなくても大丈夫.
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で,上側は緩めます.
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するとシャフトがラム側に結合して下ります. 下も上もダイは固定されているわけではないので,回転しますね.このとき,ラムを上げ下げして,カッターがダイに当たってガリガリいわない角度に回します.ただ金属板を入れるスリットの角度が悪いと作業しにくいので,適宜下のダイも回して,カッターがスリット角に当たらないようにします.(あまり当たるとカッターが傷むので)
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スリットから材料となる金属板を入れていきます.
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30cal の場合は幅は 1/2" (12.7mm) となっていますが,これより若干小さい方がいいです.わずかに広いだけでスリットに引っかかってしまうし,無駄も多くなるからです.上から見てちゃんと切れる位置まで差し込みます.
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半分くらいまでなのが見えますね.これはアルミ板なのですが,ここまできて思いました.色がダイと同じなので見にくいと.なのでここから銅板に入れ替えます.
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ハンドルを思いっきり下げます.かなり力が要ると思います.
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バンッと大きな音と共に円板が切り出されます. アルミ板と銅板を切り出してみました.
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次の作業でこれをガスチェックに成形します.
posted by ともぞう at 00:00Comment(0)

鋳造弾頭を作る工程

詳しくは今後少しずつ撮影して説明したいと思いますが,ここではまず全工程の流れだけ説明します. 【工程1】 弾頭鋳造 lead melter (pot) で鉛などを加熱融解します.
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もちろん鍋で溶かして,柄杓(dipper)ですくって型(モールド)に流し込むことも出来るのですが,このタイプのポットは底にバルブがついていて,下から溶けた鉛を必要量出すことが出来ます.実はこのことは合理的でして,取り出す量の調整はもちろんですが,鉛合金に含まれる酸化物などの不純物は鉛より必ず軽いため浮きます.これをすくい取って捨てることで綺麗な合金を作ることが出来ますし,たとえすくい取れなくてもバルブが下に付いているということは,きれいな鉛合金がそこから出てくる,すなわち不純物はモールドに入らないのです.また鉛蒸気(ヒュームも含む)は有害ですので,ポットの上部は強制排気したり,ファンで向こう側に流したり出来ますが,鍋だと上をあけておかないと作業できないので,このようなことがしにくいという欠点があります.ポットもそれほど高いわけではないですし,どっちにしても日本だとそれほどたくさん作ることはしないので,このようなタイプを使った方がいいと思います.(アメリカだとピストルをバカスカ撃つ人も多いので,一度に何十キロもの鉛スクラップを溶かす場合があります.このような時は大きな鍋で鉛を溶かしてインゴットを作り,それからキャストしたりします.日本だと個人レベルでは鉛スクラップから作るより,インゴットやチップから作る方が安全です.)なおこのような製品はアメリカ仕様が出回っている数が多く定格が 120V (または110V)になっています.日本は 100V なのでパワーは落ちるようですが,私の経験上は問題なく使えています. 原料となる鉛をはじめとした合金は別途調達することになりますが,スラグで使うような純鉛でしたら,釣り具のおもりを溶かしたりすることも出来ます.ライフルだと純鉛はちょっと柔らかすぎるので,錫などとの合金を使います.これは業者が何軒もあって通販でも買えます.
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溶かした鉛合金は型(モールド)に流し込みます.
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普通はモールド(型)とハンドル(柄)は別売りになっていることが多いので注意しましょう.ハンドルはどのメーカーのも一見同じ形をしていますが,微妙にサイズが違って付かないパターンもあるので,互換性情報を持っていないのであれば,モールドと同じメーカーのハンドルを使った方が良いです. モールドに流し込んで何秒かおいておけば固まるので,スプルプレートを木槌でたたいて湯口を切り,モールドを開放し,バケツに張った水の中に出来上がった弾頭を落としてこんで冷却します.これで鋳造は終了です. 【工程2】 ガスチェックの準備 出来合のガスチェックが買えれば,それを使う方が簡単ですが,そこそこの値段がすることと,現在アメリカからの許可を取らない個人的な輸入ができないので,自分で作ります. gas check forming die などで探せばいくつか見つかると思いますが,私は別の記事にも書いたように Patmarlins の checkmaker を使っています.
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仕組みは簡単なのですが,銅板を丸く抜き出す時にかなり力がいるのと,成形するときの雄型を固定する方法があまりよくない(イモネジ1本で固定している.本当はもっと確実に止まる方法をとるべきだと思う)のが欠点です.と,まあ細かいレビューはまたあとでするとして,とりあえずこのダイはプレスに取り付けて使います.これで 0.3-0.4mm厚程度の銅板やアルミ板から希望する口径のガスチェックを製作します.
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【工程3】 ルーブサイザーにかける ルーブサイザーの機能は3つあります.まずは(1)ルーブを弾頭の lube groove (溝)に圧入すること.ついで,(2)鋳造したままの弾頭の直径,要するに driving bands の部分は規定のサイズよりわずかに大きいので,この部分をダイに圧入することで正しい直径に圧縮(研磨?)すること.そして(3)ガスチェックを装着することです.これらが同時に出来ます.ルーブサイザー本体も各社から出ていますが,見た目は大体こんな感じです.(これは Lyman 4500)
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実際の作業にはルーブサイザーに加えて,サイジングする弾頭にあわせてトップパンチとサイジングダイが必要です.
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トップパンチ
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サイジングダイ
サイジングダイは口径で決まりますが,トップパンチは弾頭の先の形で決まるので,簡単に言えばモールド毎にそれぞれ違うトップパンチが必要です.モールドを買うときにどのトップパンチが対応するか書いてあるので,その指定通りに買えばOKです.が,違うパンチを使ってプレスすると弾頭が変形するので注意です. あ,あともちろん消耗品としてルーブもいります.
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このルーブは硬さがいろいろあって,弾速を速くしたければ基本的には固いルーブを使うことになりますが,常温でかなりかたいルーブだと,ルーブサイザーでも圧入できないため,ヒーターを使います.ヒーター付きのルーブサイザーを用意しておけば,どっちのルーブでも使えるのでいいかとは思います.ちなみに現在私が使っている Lyman ALOX bullet lube は 2000fps くらいまで使えるとされていますが,これだと十分柔らかいのでヒーターは必要ありません.ルーブの成分は蜜蝋(beeswax)等ですが,いろんなレシピがあってこれを自作するのも楽しいでしょう. とまあ,このような工程を経て,ライフルの自家鋳造弾頭が完成するわけです.それぞれの工程に関してはまた別に説明していきたいと思います. ちなみにスラグの場合は鋳造した弾頭をそのまま使うのが普通ですから,上で言うところの工程1で終了します.工場装弾は結構高いですが,自分で作る場合に使う道具はポットとモールドくらいしか要らないのでそれほど出費もかさまないため,日本のスラグ射撃界では自分で作る人が結構多いですよね.ライフルはこの延長線かと思いきや,結構お道具も増えてしまうのと,精度を追い求める限りは,ジャケット弾の方が弾速も出せるし有利なため,ライフルだとスラグに比べて自家鋳造をしている人は少なそうです.アメリカでは射撃趣味における一分野なのですけどね.
posted by ともぞう at 00:15Comment(0)

【ガスチェックを作る】 (1) forming die の取り付け

Gas check を作るためのダイはここでは Patmarlins の Checkmaker を使います.開梱すると中身はこんな感じです.
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サンプルのガスチェックや予備のネジ,成形したガスチェックを簡単に外すためのキー(L型のです)などが一緒に入っています. このままではプレスに付かないので,まずラムに付く方のネジを緩めてダイを分離します.
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左がプレスの上部,右がラムに付く部分です. 下の方をラムに付けます.
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こんな感じですね.
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上の方も付けます.
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ねじ込んでいけば良いだけなのですが,普通のダイと違って全体がネジなのでそのまま持つと手が痛いです.なので,布などで巻いてねじ込んでいきます.
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このくらいかな.
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ネジが上と下にあります.上はここ.
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下はここです.
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あ,これはラムを上げた状態ですね.下がってるときだったらこのちょっと横に飛び出ているイモネジの部分です.
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このネジによって真ん中のシャフトを下側に固定するか,上側に固定するかします.するとそれぞれ,板から丸いディスクを切り出す作業,その丸いディスクをお皿の形に成形する作業を行うことが出来ます.これについては後で説明します.
posted by ともぞう at 00:00Comment(0)

試作弾頭完成

今まで弾頭は鋳造しただけで,ルーブサイザーは通していませんでした.今回はその工程を試行し,実際に使用できる弾頭が完成しましたので,そのお話. ルーブサイザーを使うのが初めてなので,加圧したルーブ口から水のようなものが出たりしましたが,なんとかコツをつかんで,何個か作っているうちに形になってきました.ガスチェックもアルミと銅で作ってみて,違いを確認しました.
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最初はダイにルーブが回るまでは均一にでてこないため,おかしな着き方をしているのも混ざっていますが,何個も通していくと段々綺麗になってきました.行程に関しては今度写真を撮りながらやってみますので,そのときにまた記事を起こします. ところで米国のサイトを見ているとルーブもきれいなのがあるので,いずれはそういうのもやってみたいですね.非鉛弾頭も鋳造したいですが,現時点では狩猟に適した材料が難しいので検討中です.
posted by ともぞう at 07:00Comment(0)

gas check maker 着荷

製造機械の入れ替えがあったらしく,納入まで時間がかかってしまいましたが,ようやく Patmarlins の checkmaker が届きました.
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材料としてはとりあえず手持ちの銅板 0.3mm とアルミ板 0.4mm で試してみます.あとは Plain Base だとジュース缶(大体 0.1mm 位)で作れるのですが,通常タイプだとこれを2枚重ねにしたりして作れる可能性があるので,この方法でも試してみます.もしこれがうまくいけば,板を買わないで済むので劇的にコストが下がります.(その代わりビールの消費量が上がる?笑)
posted by ともぞう at 22:15Comment(0)

モールドの選び方

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以前こちらでモールドには二種類あるということを書きました.それはガスチェックを付けるようになっているか,そうでないかという分け方をしていました.具体的にどう違うかというと,弾尾の太さが違います.ガスチェックを付けないものは,底が口径と同じ太さになっています.
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この赤い矢印の部分ですね.で,ガスチェックを付けるものはガスチェックの厚さだけ細くなっているわけです.
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ピストルにはガスチェックのない弾頭を使うことも多いようですが,ライフルの場合はガスチェックを付ける方が普通です.なので,例えば30口径でガスチェック無しというモールドはあまりないと思います. あとはルーブの種類によっても lube groove (横の溝)の部分が違います.上の絵はいずれも硬質のルーブがつくもので,一般には lubesizer というプレスのような機械で,この溝にルーブを圧入します.lubesizer を使わない場合は平皿に弾頭を並べて溶かしたルーブ(基本的には蜜蝋のような感じのもの)を流し込み,ルーブが冷えて固まったところで弾頭を取り出すという方法もあります. 他に液体のルーブを振りかけて表面に着ける,タンブルルーブというのもあります.このルーブを使う場合は,lube groove が細くて浅いのが多く付いているモールドになります.一例としてはこんな感じ.
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これはピストルには多いモールドなのですが,ライフルではあまりありません.なので,ライフルだとやはり通常のルーブを使うことになるかと思います. ちなみに大きさが微妙に違うモールドがありますよね.例えば30口径はいわゆる普通のジャケット弾なら 0.308" ですが,キャストの場合はこれだと精度が出ない可能性が高くなるようです.基本的にはその銃にマッチした大きさであればよいのですが,精度が出なければ少し大きめを使うというのがセオリーのようです.従って,.308" なら 0.309" を使うのが第一の選択肢となります. 鋳造したら sizer で直径を合わせるのですが,それに使うダイも直径で決まります.結構いろんなものが必要になってくるので,スラグのようにモールドがあればなんとかなるというものでもないですね.でもそこがまた楽しかったりするんですよね.笑
posted by ともぞう at 07:30Comment(0)

弾頭硬度を測る

こちらで説明しましたが,弾頭を鉛合金で作る場合は,その硬度が弾頭の出せる弾速と相関があるため,是非計測する必要があります.もちろん合金を作る場合に,割合をきちんと決めていれば測らなくても硬度は大体分かりますが,私の場合はあまり気にしないで作っているので,一応測らないといけません. で,結局ボールベアリング法は痕跡の計測が精度を出そうとすれば面倒なので,鉛筆法にしました.やってみてこの方法は使えないなぁと思っても,削れば鉛筆として使えますから無駄にはなりません.笑
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ただ問題が一つあります.それは芯先の形状です.JIS によれば,塗膜硬度を計測するには下図では(a)のようにすることになっています.しかし,この形状を削り出すのは結構面倒くさいです.
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だからといって (b) のようにしてしまうと,鉛合金にひっかき傷が付けにくいです. そこで (c) のような形状にすることにしました.新品であれば芯の端面は平らになっていますから,芯先を尖らせないように(削りすぎないように)鉛筆削りをセットして削っていきます. なお鉛筆の硬度は同じ表記(例えば HB とか)でもブランドによって異なる可能性もあります.前述の JIS に準拠したある治具では三菱鉛筆の UNI が推奨されているようでしたが,この用途では Staedtler の Lumograph が事実上の標準となっています. 鉛筆を表面に45°の角度をもって前方に押しつけながらすすめていくと,金属面に書ける(=鉛筆の方が柔らかい)か,削れて溝が出来る(鉛筆の方が硬い)かのどちらかになります.
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ライフルの場合いくら弱装弾でも弾速は 1000-1700fps くらいは出ているでしょう.この場合 BHN は 16-18 程度必要だとされており,鉛筆法だと F に相当します.また 2000fps くらいだすなら BHN は 20-22 程度,鉛筆だと H になります.なお 2500fps だすくらいになると,銅ジャケットを使った方がよいそうです. 今回の三種盛りは概ね BHN は 14 程度で,このままだと柔らかすぎるようです.ただし,ガスチェックをつけるので,大丈夫だとは思うのですが,これを付けた場合の許容弾速については調べてみる必要があります.分かったらまたお知らせします.
posted by ともぞう at 16:34Comment(0)

鋳造弾頭三種盛り

ホワイトメタルが入荷したので,鉛と混ぜて鋳造してみました.
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三種類作りました.ルーブサイザーの部品も届いてはいるのですが,ガスチェックのダイがまだ来ていないため,弾頭の完成はまだ先になりそうです.バリカタにしてガスチェックなしにして更に弱装という方法もなくはないでしょうけど とりあえずこれから選別をします.瑕疵のあるモノははじいていくわけですが,鋳造弾頭はそのまま炉に戻せば良いだけなので,何回でも作り直しが出来ます.今回はモールドが若干熱すぎた兆候が見えるので,今度は濡れ雑巾作戦でいってみます.
posted by ともぞう at 17:30Comment(0)

鋳造弾頭の硬度について考える

うちでは鋳造弾頭は鉛合金で作っています.純粋な鉛はスラグでは使ってましたが,ライフルには柔らかすぎるので,これに錫,アンチモンなどを加え,硬度を上げます.材質としての強度は硬度とは別の概念ですが,鉛がある程度入っている合金ではこれらの間に相関があるようで,昔から硬度を調べることが行われてきました. どうして硬度が重要かというと,これによりライフル弾として使用した場合のバレル内の腔圧の許容上限が決まってくるのです.詳しくは Lee の資料で見ることが出来ます.これによると小さな超硬ボールを材質に規定の圧力で押しつけ,そのへこみで硬度(ブリネル硬度:BHN)を推定します.そこから腔圧の上限を求めています.例えば BHN 34.8 であれば 44500 PSI, BHN 8.0 であれば 10300 PSI などと書かれていて,BHN と最大腔圧は比例関係にあります.ちなみに純鉛のBHNは3~7程度ですから,これをライフル弾に使うと腔圧を上げられないことが分かります.実際はガスチェックを弾尾に付ければ,もう少し上げられるとは思いますが,それでも腔圧が上げられないということは弾速も出せないと言うことです. ちなみに逆の使い方もあって,鉛と錫などの合金だと分かっている場合は,この硬度から逆に比率を推測することも出来ます.例えばスクラップでもらってきたようなものの正体を推定するなどといったことができます.そこであまり錫が多いと判断できれば硬度は高いですが,もろくなっていくので鉛を足そうとかいうことになるわけですね.(最初は狩猟用の非鉛弾を作ろうと思っていたのですが,そんなわけでちょっと難しいようです) ともあれ,簡単に硬度を測る手段がないかと考えました.もちろん市販品でも Lead Hardness Tester はいろいろありますが,結構高価なんですよね.原理は簡単なのに,やはり数値化するとなると,それなりの精度も必要になると言うことでしょう.例えばこんな製品があります.Lee からは....
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これはプレスに取り付けて使う物で,左の尖ったものをダイを取り付ける部分につけ,真ん中のホルダをシェルホルダの位置にとりつけて,試験物をおきます.ラムを上げていき尖った部分に押し当て,インジケータで圧力を一定にして試験物を凹ませます.そのあと右側の細長い拡大鏡でへこみの大きさを測ります.(内部にゲージが付いていて大きさが測れます)これは$60くらいです. あとはこんなのもあります.
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これは試験物をはさんでねじ込み,バーニアで読んだ数値を表から BHN に換算するものです.$150くらいします. 鋳造する金属の割合はそんなに頻繁に変えることはないと思いますし,スクラップから拾った得体の知れない合金を原料にするということも今のところは予定がないので,あまり高価な試験機材は買えません.そこで調べてみると,いくつか実現可能そうな方法が見つかりました. 一つは鉛筆でこする方法です.この方法は塗膜の強度を示すための試験方式として JIS にも規定されている由緒ある方法です.また鉛筆の硬度と BHN の簡易な換算もできるので,鉛筆を 2H-6B まで10本用意すれば,BHN が 4 くらいから 28 程度まで推定できるようです.ただし JIS によれば 45°の角度で750g重の力でひっかくとなっており,それ用の装置も売られていますが,これを買うと Lead Hardness Tester より高く付くので本末転倒です.笑 もう一つはブリネル硬度のもともとの測り方を簡易化する方法です.もともとの測り方ではボールの大きさや印加する力の大きさが正確でないといけないわけですが,純鉛のような硬度が既知の物と比較することで,これらの要素を排除することが出来るのです.具体的には試験材と硬度が既知の材料,それに硬いスチールボール(ベアリングボールのようなもの)と万力を用意します.以下のようにボールを材料で挟みます.
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左右から万力ではさみ,ボールが材料にめりこむようにします.当然ですが,このときボールの中央までは凹ませてはいけません.ある程度めり込んだら,万力から材料を取り外して痕跡を確認します.
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測るのは,それぞれの痕跡の直径です.既知材料の痕跡の直径を DREF,試験材のほうを DU とすると,これらの2乗に硬度比が比例します.要するに...
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となるわけです. この試験方法の問題は,ある程度の平面が必要と言うことですね.弾頭のように小さい曲面になっている場合は,ボールを小さくすれば良さそうですが,そうなると痕跡の計測精度に問題が出てきます.この場合は鉛筆法のほうがよいかも知れません.
posted by ともぞう at 07:00Comment(0)

ホワイトメタル発注

善(?)は急げとばかりに発注してみました.
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きれいにするにはやはり錫なども足した方がよいとのアドバイスがありましたが,モールドの温度管理も考えたいと思います.PID には手がまだ出ませんが,簡易型の放射温度計があるので,出来ることはまだあると思っています.
posted by ともぞう at 07:20Comment(0)

弾頭の材質を考える

前エントリで鋳造した弾頭は,散弾(鉛とアンチモンの合金)を純鉛に加えてはいますが,基本的にはほぼ純鉛といってよい割合でした.鉛は固化するとき体積の変化率がそこそこあるようなので,鋳造後水冷する方法だとどうしても ogive がきれいに出ないかも知れません.スラグは割と良かったはずなんだけど.... "The Metallurgy of Cast Bullets" に目を通しましたが,体積変化については詳しく書いてないようです.ただし,活字合金は固化時の収縮が小さいわけなので,これを模してアンチモンを多くしていけば良さそうです.で,調べてみるとアンチモンって固化すると逆に大きくなるんですね.ただしやたらとアンチモンを増やすと融点が上がりますし,脆くもなるでしょう.それにそもそも価格が鉛とは桁違いなのでそう多くも出来ません.融点的には 11.2% がもっとも低くなる比率になることが,先ほどの書物のグラフからは読み取れました.このあたりが目安になりそうです. で,これに準じる合金で適当な値段で買えそうなのがホワイトメタルです.種類がいろいろありますが,私が試そうと思っているのは,錫6%,アンチモン10%,残りが鉛という合金です.1kg千円弱なので,もちろん鉛よりは高いですが,それで百発くらい作れますから,一度試しに使ってみたいと思います.
posted by ともぞう at 07:10Comment(0)

試作弾頭 130 & 170 gr

早速試作してみました.
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スラグの場合はモールドが暖まるまで4,5発でよかったのですが,ライフルの場合は弾頭が小さいからかなかなかヒケがひけません.苦笑 横の鉛直面は sizer を通すので少しくらい問題なさそうですが,ogive の部分は綺麗じゃないとですよね.プレヒートの方法を考えるとか,工夫してみますが,鋳造自体もそのうちうまくなることを期待します.あとはモールドが完全にきれいな状態では無かった可能性もあります.ちなみに米国では PID が流行っているようですが,そこまでやるかは微妙.....笑
posted by ともぞう at 07:00Comment(0)

モールドハンドルの違い・Lyman と RCBS

モールドとハンドルは普通別売りになっていますが,見た目はほとんど一緒なので1本あれば間に合いそうな気がします.で,昔 Lyman slug の鋳造をしていたため Lyman のハンドルは持っています.しかし今回 Lyman と共に RCBS のモールドも入手しまして,二種類を一緒に鋳造することもあるため,今回は RCBS のハンドルを買ってみました.(モールドが冷えてからでないと交換できないため,ハンドルが1本だと不便.)
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上が前から持っている Lyman で,下が今回導入した RCBS です.案の定ほぼ同じですね. モールドの方は Lyman はスロットネジ(マイナス)でハンドルに固定するのに対し,RCBS はピンになっており,それを押さえるのはイモネジです.
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モールドを当ててみるとこんな感じ.
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ここで重大なポイントを発見しました.というのは,RCBS の方がハンドルが薄く(7.6mm位),モールド側の溝も狭いのです.Lyman の方がモールドの溝が広くハンドルは厚い(7.7mm位)です.その差は 0.1mm 程度ですので,加工すれば使えると思いますが,そのままだと RCBS のモールドは Lyman のハンドルには付きませんでした.買っておいて正解だったようです. 取り付けたらこんな感じ.
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RCBS のモールドに RCBS のハンドルです. しかしなんでこんな微妙な差を付けたのかなぁ.
posted by ともぞう at 00:00Comment(0)

ライフル弾モールド

というわけで,今回入手したモールドです.
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30cal. 170gr と 130gr,それに 243cal. の 95gr です.いずれも弾速は出せないので,減装弾で使います.またガスチェックが必要ですが,現在ガスチェックを通販で買うには米国側で手続きが必要なので,手間を考えるとガスチェックは自分で作ることになりそうです. 実際のところはガスチェックなしでも撃てなくはないですが,圧力は大分下げなければなりません.要するに弾速を大きく下げる必要があります.あまり遅くすることも手持ちの火薬の関係から難しいので,ガスチェックはなんとかします.
posted by ともぞう at 22:10Comment(0)

モールドには二種類ある

全国のライフル弾頭鋳造愛好家のみなさん,こんにちは.って,そんなにいないか.でも弾頭に国産の物がない限り,その供給状況は世界情勢によって影響を受けることは否めないので,自家鋳造に走ろうという人も多いはずですね.かくいう私もスラグの延長で始めようとしているのですが,初心者ならこそ気づく注目ポイントをとりあげていきたいと思います. ライフルってスラグの延長かと思いきや,実は共通項って電気炉くらいしかないのです.以前とりあげたルーブもそうですが,スラグでは使わない物が結構あります.これらの話は追々していくとして,ライフルの弾を作ろうとすれば,モールドは当然必要になってきますね.そのモールドは各社から出ていますし,重量や先の形状もいろいろあります.が,ここで表題にあげた「二種類」というのは何かというと,底の部分の話です. いろんなモールドを見ると気づくと思いますが,Gas Check (GC)と書いてあるのとないのがありますよね.これ,実は形状が違うのです.書いてある方は GC を付けることを念頭においてあって,その厚さの分,弾頭の下の部分が細くなっているのです.書いてない方はそのままの太さになっていて,これを Plain Base(PB) といいます. ピストルでは GC なしの PB の方が多いようですが,ライフルはより高圧な燃焼ガスが発生するため,gas check があったほうがよい場合が多いと思います.もちろん弾速を落とせば plain base でもよいかも知れませんが,ライフルでは減装薬にも限界があって,ある程度の弾速は出すことになるでしょう.そうなると gas check は必要になると考えられます. ところが,先日書いたように,この gas check を購入する際,米国からの輸出に許可が必要で,ちょっと面倒なのです.そこで,自分で作ろうということになったのですが,そのツールを探していたときに見つけたこんな写真
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これに空き缶で作った gas check がでているものですから,これはいい!と思ったのです.ところが,これは plain base 用であって,GC 弾用モールドで作った弾頭には,このような空き缶GCはつけられないのです. よって使いたいモールドが GC 弾用なら,gas check を作るダイもそれ用(そっちが普通)にして,一番下まで同じ径になっている PB 弾のモールドを使うとき(本来は gas check を付けないもの)に,gas check のダイも PB にすることになります.PB用のダイでは厚い gas check は作れず(壊れる),逆にノーマルのダイでは薄いのは多分うまく成形できないはずなので,共用は出来ないと思います.(もしモールドが PB, GC 二種類あれば,それぞれダイが必要になります) というわけで,私の買ったモールドは GC 弾用なので,gas check die も PB ではなくノーマルになります.そして,空き缶の gas check は使えません.うーん,ちょっと残念.
posted by ともぞう at 00:30Comment(0)