【勝手にFAQ】Longshot と DC300

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散弾銃用+火薬+ロングショットとDC300では違い

Longshot と DC300 は燃焼速度がずいぶん違いますね.もちろん Longshot の方が速い火薬です.Longshot は散弾用としてもマグナム向きの遅い火薬ですが,それでも DC300 のようなライフル用に比べれば相当速いです.どういう意図での検索かが,これだけでは分からないので,二つの面から考えてみます.

まずは散弾用に DC300 を使うことができるか?ということですね.これは散弾リロードをしたいけど,Longshot が入手しにくいとか,DC300 の方が安いとかいうことから考えつくであろう疑問となります.自分で実験したわけではないのですが,結論からいいますと,多分無理だと思います.散弾用でも 12GA と 410 では最適な燃速が異なります.12GA は燃速の速いほうが適しているので,遅い DC300 ではほぼ無理だろうと思います.すなわち燃焼しきれずに残る火薬が多いと言うことです.Longshot と DC300 の間くらいにある IMR4227 になると,410 に適しているとされています.が,12GA には遅すぎると考えられます.実際にそれで燃焼不良になっている例も聞いています.ただし散弾に DC300 を入れて実験して,燃焼不良になっても,量を間違えなければ停弾以外の危険性はないので,実験してもいいかもしれません.ただライフルを持ってない人だと,DC300 を買って実験の結果使えないことが分かっても,他に消費のしようがないのでやめた方がいいですね.

一方,ライフル用に Longshot は使えるか?というほうに行きましょう.これは普段ライフル以外にマグナム散弾も作っている人が,手持ちの DC300 が尽きてしまったなどの理由で,散弾用火薬をライフル用に転用したいという話になるでしょうか.こっちはかなりの条件付きにはなりますが,不可能ではありません.もちろん Longshot はかなり速い火薬なので,薬量には細心の注意が必要です.うっかり DC300 と同じような量を入れてしまえば,射手本人は当然のことながら,近くに居る人にも被害が及ぶ可能性があり,いわば大惨事です.また通常のジャケット弾ならだいぶ軽い弾頭にしておかないと,腔圧が上がりすぎて危険だと考えられます.ですから私がライフルで Longshot を使うのは,自家鋳造弾(ジャケット弾に比べて抜弾抵抗が小さい)の弱装弾を作るときだけです.保証できないので薬量は書きたくないですが,散弾の半分くらいしか入れていません.

そんなわけで,DC300 を Longshot の代わりにすることはできないし,その逆も上で述べたようなごく一部の例外を除けばできない,というのが実際のところだと思います.

この記事へのコメント

  • ともぞう

    ヒロシさん

    緩燃性火薬のエアスペースを大きくすると異常高圧が発生する危険があるというのは,書籍では見かけることがありますが,火薬メーカーは言及していないようですので,最低薬量の指定は停弾の危険性からではないかと思っています.なので,基本的にはこの薬量を下回るような設定はしませんが,H4895 は 60% レシピが保証されているので,それを利用して減装弾を作っています.

    私も火薬に関する資格取得などを通した勉強はしていますが,扱いだけなので,製造に関しても勉強して理解を深めたいと思います.
    2018年10月06日 19:20
  • ヒロシ

    ともぞうさん、
    火薬に関する詳しい投稿ご苦労様です。

    私も色々とやばそうな火薬の使い方をしますが、散弾装弾にライフル用火薬は絶対にやりませんね。燃焼不良による不燃ガス発生から爆発が起こるはハンドローダーの周知事項ですから。弱装弾もそうですが、ハンドロードの本には最低薬量が書いてありますし、たぶんそれ以下は保証しませんと言う意味もあると思います。

    火薬は結構適材適所がありますね。ライフル弾リロードで火薬が薬莢内で緩めが良い物、詰め込む方が良い物や、弾頭の重量でも火薬の燃え方による精度が左右されます。ライフル火薬を散弾装弾にはたとえ使えるとしてもあまり良い結果は望めないでしょうね。上記の危険性を考えると私は止めておきます。

    昔の戦争映画で弾倉をライフルに取り付ける前にヘルメットに叩き付けている様子を見た事があると思います。あれは長く放置されていた実包内で固まった火薬を緩めて不発弾防止効果があると物の本とかで読んだことがあります。デザインされた使用法で使うと最大限の効果があるのでしょう。火薬は奥が深いですね。
    2018年10月06日 00:54